子ども用車いす啓発プロジェクト

病気や障害のあるお子さんが身近にいる方は、ご存じだと思います。『子ども用車いす』。バギータイプの車いす、と呼ばれることもあります。

しかしながら、この車いすは社会的な認知度がとても低いのが現状です。
その外観からベビーカーと認識されることが多く、実際に使用している方からは、

『ベビーカーに間違えられ、なかなか理解を得られない』

という声を聞きます。

子ども用車いすは、福祉用品です。これがないと移動できない子どもたちが使用しています。
外見からは病気や障害が分かりにくいお子さんもいます。でも、実は首や腰がまだすわっていなかったり、歩けなかったり、片手で気軽に抱っこできないお子さんも多いです。
またこの車いすは車体重量だけで10~90kgほどあり、ベビーカーとは比べものにならないほど重いんです。
畳めないものも多く、たとえ畳めても片手で持ち運べるようなものではありません。

『ここは狭いので、ベビーカーは畳んでください』『ベビーカーは持ち込まないで、抱っこするか椅子に座らせてください』『そんな大きなお子さんは、ベビーカーに乗せずに歩かせなきゃダメですよ』

ベビーカーと誤認されることで、様々な意見をいただきます。
ですが私たちも、出来ることなら元気に歩く子どもと一緒に手を繋いで歩きたいんです。車いすなんて、使いたくないんです。

ベビーカーに比べてサイズも大きいので、ご迷惑をおかけするかもしれません。
電車やエレベーターの乗り降りが遅くて、お邪魔になるかもしれません。
私たちも配慮して使用しなければならないと思います。

それでも、誤った認識でお互いに嫌な思いをするのは残念なことです。
車いすのわが子の手を握りながら、病院の片隅や駅のホームで泣いているお母さんを、
もうこれ以上増やしたくないんです。

そのために、まずはこの『子ども用車いす』の存在を知っていただくことから始めます。
いつか子ども用車いすの存在がしっかり認知され、お互いに正しい理解をもって譲り合える社会になることを心から願って。

『子ども用車いす』啓発プロジェクト、スタートします!
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