子ども用車いすについて国交省バリアフリーガイドラインへの記載が決定しました

こんにちは。mina familyの本田です。
少しずつ春めいた日差しを感じるようになりました。みなさまお変わりありませんでしょうか。

昨日、永田町へ陳情に伺う機会をいただきました。全ての陳情に、子ども用車いすの啓発に日頃から尽力くださっているドラベ症候群患者家族会の役員の方がご同行下さり、お力添えくださいました。

自民党の野田聖子総務大臣のお部屋にご挨拶に行った後、同じく自民党の山下貴司代議士にお会いしました。エネルギー溢れる先生で、予算委員会でお忙しい時間の間を縫って時間を作ってくださいました。

お忙しいにも関わらず、私どもの話にしっかり耳を傾けていただきました。
山下先生、ありがとうございました。

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その後、同じく自民党の橋本岳代議士に陳情に伺いました。

橋本代議士が国土交通省の方にもお声掛け下さり、主に子ども用車いすの公共交通機関での取り扱いや困りごとなどについて陳情しました。

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子ども用車いすは、いわゆる「車いす」として知られる自走式車いすではなく、介助型車いすという種類の車いすです。

小さいサイズの介助型車いすは外観がベビーカーとそっくりで、車いすとして医師の指示の元で作成したものにも関わらず、ベビーカーと誤認され困ることがあります。

それは例えば、駅で乗車時の介助を「ベビーカーは介助できません」と断られたり、同じ電車やバスに乗り合わせた利用客の方に「こんな大きなベビーカーで乗るなんて非常識」と非難されたりします。

『これは車いすです』と説明を試みても、そもそも介助型車いすの存在をご存じない場合には殆ど話が通じません。

子ども車いす・ベビーカー比較
↑左がベビーカー、右は車いすです。
(最近は大型の海外製ベビーカーも多く、外観でベビーカーと車いすを判別することはほぼ不可能です)

国土交通省の方へ、まずは公共交通機関の職員の方に「子ども用車いす(小児用の介助型車いす)」について広く知っていただきたい、そしてできれば利用客の方にもその存在を啓発して欲しい、ということを中心に陳情しました。

また付随して、

・「障害者やベビーカー優先のエレベーターの場合、もっと一般の方にも分かりやすく大きく表示をして欲しい(例え優先エレベーターでも、すぐ横にエスカレーターがある場所でも一般の方がどんどん先に乗り込んでしまわれ、何度見送っても車いすが乗れない、という場面はよくあります)」

・「車いす用トイレに介助ベッドの導入を推進して欲しい、難しい場合はケアに使える場所を提供して欲しい(子ども用車いす利用者はオムツ替えに介助ベッド(ユニバーサルベッド)を必要とする場合が多い)」

等のお話をしました。

改善に予算を必要とするものも多いため、今すぐの対応が難しいことは承知しています。
それでも、まずはどのような要望があるのか伝えることが全てのはじまりになるという意見で双方一致し、今後も定期的に連絡を取り合い意見交換させていただけることになりました。

何より、議員の先生方や国土交通省の方たちがバリアフリーに真摯に取り組もうと考えてくださっていることを感じられ、とてもありがたく思いました。

今後も当事者の一人として、誰もが使いやすく効果的な環境に変わっていくお手伝いが少しでもできるなら、そんなに嬉しいことはありません。

微力ですが、今後もバリアフリーについてみなさんのお話を伺いながら、各方面へ発信し続けていきたいと思います。

そして今回の陳情で一番大きな喜びとなったのが、今年の4月より国土交通省のバリアフリーガイドラインに子ども用車いすについて記載いただけることが決まった、ということです。

今日まで本当にたくさんの方が、この啓発活動を共に支えてくださいました。
それは子ども用車いす利用者の保護者の方だったり、医療関係の方、子育て関係の活動をされている方、マスコミの方たち、そして党を超えた市議・県議や国会議員の方など、たくさんの方たちの熱意と善意でした。

私は活動の原型を作ったに過ぎません。この活動を支え広げてくださった全ての方、そして私が走り続けられるよう影となり日向となり私を支え続けてくれる友人たち、何より私の原動力となっている娘の「ももぞう」に、改めて心から感謝します。

この結果は、みなさんがもたらしたものです。みなさんの熱意が大きな変化を生み出しました。この結果に救われる方がどれほどいるかを思うと、胸がいっぱいになります。
本当にありがとうございます。

国土交通省の方への陳情の後、橋本岳先生が日本医師会へもご連絡くださっていて、陳情に伺うことができました。

病院には「ベビーカー置場」が設置されていることも多く、医療事務の方などが特に子ども用車いすについてご存知ないこと、障害や疾患のあるお子さんが通う頻度が高いことなどから、トラブルになったという話がよく聞かれます。

実際に病院で子ども用車いすの啓発をしてくださっていることも多く、マークを使用した独自ポスター作成の申請などもいただいています。

日本医師会の常任理事の方をはじめ、役員・職員のみなさまが真摯に陳情に耳を傾けてくださり、大量のポスターを引き取ってくださいました。

今後も引き続き活動にご指導いただければと思います。日本医師会のみなさま、お忙しい中お時間をいただきありがとうございました。

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私自身、ウエスト症候群という娘の疾患の患者家族会の会長を務めているため、特に日本医師会さまにおいてはそちらのお話でも色々と勉強させていただきました。

今後はドラベ症候群患者家族会さまのように、子ども用車いす啓発に共に取り組んでくださる団体を広く募っていきたいと考えています。
ご検討くださる団体さまがありましたらいつでもご説明に伺いますので、お気軽にご連絡ください。

今回、たくさんの方が様々なご縁を繋いでくださったお陰で、限られた時間の中、多くの場所での陳情が叶いました。お繋ぎくださった全ての方、同行下さったドラベ症候群患者家族会さま、お会い下さった各先生・医師会のみなさま、そして陳情が実現するまで共に悩み心を寄せてくださった橋本岳先生に、この場をお借りして御礼申し上げます。ありがとうございました。

今後とも地道に活動を積み重ねてまいります。

引き続き当団体の活動にみなさまのあたかかいご指導ご鞭撻を賜れますよう、何卒よろしくお願いいたします。

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